ここ2、3年、省エネに対するセミナーが本当に増えた気がします。

特に、大手メーカーが主催する商品発表会兼ねてのセミナーのネタはほとんどが省エネ系です。

これは、オリンピックが日本開催ってのも影響しているのかもしれませんが、インバウンドなどの国際交流も背景にあるのかもしれません?

京都議定書でしょうか、何でしょうか?

背景は良くわかりませんが

ネットやSNSなどにより海外との距離も縮まり、本国を客観視できる機会が増えた今、日本は焦っているのでしょうか?

私自身も最近はこの分野にすごく興味があり、このようなセミナーは進んで参加している現状です。


そして今週の月曜日、長野市で開催されたパナソニックとYKK共催のそれ系セミナーに参加してきたのです。



今回の講師は
近畿大学建築学部 岩前篤教授

演題は「健康な住まいと健康な暮らし」

前回の東京大学 前教授に増してとても興味深いお話でした。


岩前先生も、冒頭は日本の住宅が北欧や欧米に比べかなりレベルが低いということから始まりました。

その後、WHOの研究データや数々のデータを元に住まいと健康との関係についてロジカルに説得力のある内容でお話されました。


具体的には

交通事故の死亡者数は年間約5千人と年々減少しているのに対し、
家庭内での不慮の事故は年々増加傾向にあり年間1万4千人と3倍近くもあることや

人間は夏より冬のほうが死亡率が高いこと、

面白かったのは1859年と今から150年以上前にもかかわらず、ナイチンゲールの著書「看護覚え書」の中に、①換気と暖房、②住居の健康についての重要性が唱えられていたことで 

他にもいろんな角度から見た見解があり書ききれないのですが、

住宅を医療の分野から見た見解は、これまでの講習会にはなかったものだったので本当に面白かったです。


結論としては、

現代の住宅は夏を旨にするのではなく、冬を旨にすること(吉田兼好論はもう古い)

健康住宅とは断熱、換気、気密が大切であること 

としてまとめられたわけですが、私自身、これらを意識してもっともっと『いい家づくり』を目指したいと思った次第でございます!